しょうがないと思うのは進んでいくからだよ、田口くん
Myojoの田口くん一万字インタビューの内容を含むので、まだ読んでいない人は気をつけてください。
田口君は、しょうがないと言った。
その言葉で落胆する人もいると思う。でも、田口君らしいなと私は思った。
なぜなのか。それは、田口君と私が少し似ているからかもしれない。
何が似てるかって、ちいさな頃の環境だ。
私は母子家庭ではないが、両親の都合で何度も転校をした。今年賀状を出している相手の中で、幼稚園からのつき合いの子は、たった1人だ。
でも私は、人付き合いが悪い訳ではない。
ただ単純な話で、いなくなったら、しょうがないと互いに思うのだ。そして悲しむ日々も次の出会いによってどんどん忘れられていく。
幼なければ幼いほど。
田口君だって、先にいなくなった2人のことを、しょうがないと思うしかなかった。
アイドルは職業だ。仕事に私情を持ち込めない。
ファンはアイドルが趣味で、思い出を作るためにお金を出す。でもアイドルは趣味でやってるわけじゃない。
しょうがないと思わないと進めない。
アイドルは未来に進まないといけない。
しょうがないと言えないのはきっと私がファンで、進む必要が必ずあるわけではないからなんだろう。
きっと、幼い頃からこの別れをくり返しているとしょうがないと思うことに慣れてしまうから。
また、遊ぼうね。といわれて遊んだことなんかほとんどない。だいたいその場に、住んでいた場所にどうやっていくの?
高校での別れならまだしも、それ以外ではほぼありえない。
また遊ぼうね、会おうね、なんて嘘だ。
去っていく寂しさ。次の場所で、新しい自分にとっての良い環境を作る大変さは同じ経験をした人にしかわからない。
次の場所で悲しんでる暇なんかない。
だからなんなく、田口君は「しょうがない」と言葉に 出せたのだろう。
もっとも。残された側からすれば、私たちはそんな軽い存在だったの?と思われる話だが。
私はこれからもKAT-TUNと共に進んでいく。
でも私はアイドルではなくて、アイドルのファンなのだから、暫くはしょうがないとは言えない。
そんなもので済まされる存在ではない。
田口くんがアイドルを辞めても、ずっと心の片隅でなんで辞めるの?と思い続けるんだろう。
そして、悲しいことにいつかしょうがないと思う日もくるんだろう。
それが人間だ。
田口淳之介はどこまでも大人だと、別れの後を知ってる人だと私は思った。
でも、それを言葉で表してくれる。
私にはできない、自分自身を落とすことになる優しさに、他の人にも気づいてほしい。
その優しさが残酷なことも事実ではあるが。
この記事が正しいかはわからないけれど、これが私の中のしょうがないの意味だ。